高齢者の自動車保険ってどうしたらいいの?
80歳を過ぎても加入出来るの?
90歳近くでも運転している人もいるからね…
はじめに言っておきますが、80歳を過ぎたら流石に運転は控えてほしいのが本音です。
しかし、80歳以上でも若々しく、運転に支障ない人もいて、個人差があることを前提に話をさせてもらいます。
高齢者の自動車保険はとてもデリケートです。安易にネット型の自動車保険に加入するいことはやめましょう。
加入にあたっても十分相談できる代理店型の自動車保険がおすすめです。
なぜ代理店型の自動車保険がおすすめかというと、ほとんどの事をお任せできるからです。
「補償の内容」「更新」「契約内容の見直し」「万が一の事故対応」そのすべてを代理店の担当者が対応してくれます。
もちろん、車のトラブルにも対応できるロードサービスも附帯しています。
自動車保険に対して穴は特に見つかりません。しかし、保険料は2~3割ほど高くなってしまいます。
どうしても保険料が気になる…という場合は「※一括見積もり」を利用して、見積もりを比べてみるといいでしょう。
※こちらから「代理店」「ダイレクト型」双方の見積もりを比較できます。
高齢者の自動車保険のポイント
●【高齢者】保険料相場と自動車保険のポイント
- 「交通事故」の増加
- 「年齢別料率」による保険料の値上がり
- 補償内容・ロードサービスか確実に加入
- おすすめは代理店型の保険
高齢者の運転事情と交通事故問題
このページではそれ以上の80代前後を高齢者として話をすすめます。
- 前期高齢者(65歳~74歳)
- 後期高齢者(75歳以上)
高齢者の自動車事情
日常生活で自動車を使う必要性が有る
年齢が高くなると、自動車の運転に不安を感じることがあるものです。
だけど、地方都市でバスや鉄道など公共交通機関の利便性が悪いため、
買い物や通院など日常生活で自動車を使う必要性はなくなりません。
高い交通事故死亡率
出展:警察庁交通局‐「平成29年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況について」
平成29年 年齢層別・状態別死者数の推移(自動車乗車中) | |
---|---|
30代 | 82人 |
40代 | 143人 |
50代 | 142人 |
60代 | 207人 |
70代 | 234人 |
80代 | 235人 |
70歳以上の死亡事故は高い数値を示しています。
高齢者運転手の事故の多い原因
出展:(※NHK:クローズアップ現代より-どう防ぐ?高齢ドライバー事故 徹底研究!)
1.衰え
交差点で向かってくる対向車を認知し、回避するまでの時間を計測すると、70代の高齢者の平均時間は1.9秒、若年層の平均時間は1.2秒でした。
時速50kmの自動車は、0.7秒で約10m進みます。
まだ大丈夫と思っていると、次の瞬間自動車に衝突しています。2.過信
長い運転経験から今まで(重大な)事故を起こしたことがないから、事故を避けることができると考える高齢の運転手さんが多くいます。
特に75歳以上では53%の方が「事故を回避できる」と回答しました。
これは個々の自己評価であり、体力・判断力の衰えを考えると過信と言えるでしょう。
高齢者の自動車保険の傾向
保険料が割増になる「記名被保険者年齢条件」
自動車保険には「年齢条件特約」が有り、補償対象を限定します。
通常の「年齢条件」に加え、「記名被保険者年齢条件」が設定されており、その役割は年齢に応じた保険料の調整をします。
- 年齢条件 → 補償対象の限定条件
- 記名被保険者年齢条件 → 年齢に対する保険料の調整
「記名被保険者年齢条件」は、加入時に「被保険者」の年齢を記入と自動で計算されます。
これにより、「主に車を運転する人」の年代ごとの事故率から保険料の増減がされるようになりました。
つまり「年齢条件35歳以上補償」で契約した場合でも、「被保険者」の年齢が40歳と80歳では保険料が違ってくるのです。
同じ条件で加入していても、高齢者の保険料が自動的に割り増しになります。
●記名被保険者年齢条件(年齢別料率)
運転者年齢条件
(従来の年齢区分) |
記名被保険者年齢条件 | |
---|---|---|
|
なし | – |
|
なし | – |
|
29歳以下 | |
30?39歳 | -10%割引 | |
40?49歳 | -5%割引 | |
50?59歳 | 0 | |
60?69歳 | 5~10%割増 | |
70歳以上 | 10~25%割増 |
※割引率は保険会社によって違います。
損保ジャパン日本東亜:年齢別料率(記名被保険者年齢条件)
80代の自動車保険料(実例見本)
しかし、事故を起こしなければ等級の関係でそれ程高額にはなりません。
80代の自動車保険は高い
実際に取得した自動車保険の見積もりを見てみましょう。
●トヨタ・アクア
- 使用者限定: 本人限定
- 年齢条件: 35歳以上
- 等級: 20等級
- 年間走行距離 :5,000km以下
- 免許の色: ゴールド
対物賠償 | 無制限 | 搭乗者傷害 | 有り・死亡1000万円 |
対人賠償 | 無制限 | 弁護士特約 | あり |
人身傷害 | 車外も含む5000万円 | 等級 | 20等級 |
年齢 | ダイレクト型 | 代理店型 |
---|---|---|
65歳 | 64,970円 | 81,212円 |
70歳 | 69,650円 | 87,052円 |
75歳 | 71,750円 | 89,687円 |
80歳 | 76,450円 | 95,561円 |
85歳 | 81,250円 | 101,592円 |
しかし、保険料を安くするために補償内容を削らないでください。
保険料がネックになる場合「ダイレクト型の自動車保険」に加入するのも一つの手です。
車の運転を辞めるという選択も
80代でも元気に車の運転をしている人はたくさんいます。
しかし、体の衰えは必ずおこり、交通事故の原因となってしまいます。
もし自動車の運転を「不安」を感じるようになったら、自動車の運転から「引退」を考える時期なのです。
運転免許の更新
75歳以上の免許の更新には「認知機能検査」と「高齢者講習」を受講しないとなりません。
この検査が通らなければ免許の更新ができず車を降りすことになります。
もちろん自身の判断で免許の返納をも可能です。
「時間の見当識」・「手がかり再生」・「時計描画」の3つの検査を行います。
●時間の見当識
検査時の年月日、曜日及び時間を回答します。
●手がかり再生
16種類の絵を記憶し、何が描かれていたかを回答します。
●時計描画
時計の文字盤を描き、指定された時刻を表す針を描きます。
※警視庁:認知機能検査と高齢者講習(75歳以上の方の免許更新)
免許返納の方法
●免許の返納時にやるべきこと
- 運転免許証の返納をする。
- 自動車保険の中断証明を取得しよう。
自動車免許は、自分の意思で返納します。
各地の運転免許センターにて、運転免許書の返納を受け付けており、返納後身分を証明してくれる「運転経歴証明書」を申請できます。
自動車保険の中断証明
ご本人が自動車に乗らなくなって保険が不要になっても、中断証明を取っておけば配偶者や同居の親族が、下がった等級の自動車保険を継承できます。
1. 中断証明書発行の条件
- 廃車手続き・他人への譲渡が終わっている
- 中断後の保険契約の等級が7等級以上であること。
2.中断証明書を発行してもらう書類
- 中断証明書発行依頼書
- 中断前の保険証券のコピー
- 車両の廃車・譲渡・返還したことを証明する書類
※中断証明書発行依頼書は代理店や保険会社からもらえます。
※車両の廃車・譲渡・返還したことを証明する書類は、依頼した自動車工場・販売店からもらえます。
上は一般的な条件と書類です。
詳しい手続き方法は、ご契約されている保険会社へご確認してください。