車両保険 一般条件について
車両保険の種類と補償範囲
車両保険には一般車両保険と、エコノミー+限定Aがあります。
違いをまとめると、
単独事故 | 他車との衝突 | 当て逃げ | 台風・洪水 | 火災・爆発 | 盗難 | 落書き | いたずら | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一般 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
エコノミー+限定A | ― | ○ | ― | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
※ ○・・・補償対象 ―・・・補償外
- 相手が不明でも補償 → 一般車両保険
- 相手が特定された場合のみ補償 → エコノミー+限定A
となります。
例えば、「当て逃げ」の場合、
- 補償 → 一般車両保険
- 補償されない → エコノミー+限定A
つまり、一般車両保険はオールリスク補償、エコノミー+限定Aは対車補償といえます。
一般車両保険の補償範囲
衝突、接触、墜落、転覆、物の飛来・落下、火災、爆発、盗難、台風、洪水、高潮、盗難、落書き等のいたずらなど、偶然の事故で生じた車両への損害に対して支払いがなされます。
- 車両保険の支払われないケース
- 消防の消火活動により生じた損害
- 放射能汚染により生じた損害
- 噴火、地震、津波により生じた損害
- 戦争、内乱、暴動などによって生じた損害
- 無免許、飲酒、麻薬等で正常な運転ができない状態で生じた損害
- わざと起こした事故
- 摩擦、腐食、さびなどの自然の摩耗
- 事故とは関係のない故障による損害
- 車内から取り外され、車上にない部品、付属品、カーナビなど
- タイヤの損害
車両の範囲
車両保険の対象は、
装備品
ネジやナットで固定されている付属品、時計、エアコン、CDプレーヤー、カーナビ、ETCなどは、車両保険の対象に含まれます。
ふくまれないもの
- 法令で装着が禁止されているエアスポイラー、オーバーフェンダー。
- 車内にあるお守り、クッション、ぬいぐるみなど
- 燃料、ボディカバー、洗車用品
一般車両保険とエコノミー+限定Aの保険料の差は?
ホンダフィット(GK3)で比較してみましょう。
加入条件は以下の通りです。
- 使用者 本人・配偶者限定 ・年齢条件:30歳 26歳以上補償
- 使用目的 通勤・通学 20等級
- 免許の色 ブルー
対物賠償 | 無制限 | 車両保険 | 一般または無 |
対人賠償 | 無制限 | 車両保険事故負担(免責) | 1回目0万/2回目10万円 |
人身傷害 | 無制限 | 車両本体価格 | 145万円 |
弁護士特約 | 有り | 等級 | 20等級 |
- 一般車両保険に加入した場合は、年間36,100円
- エコノミー+限定Aに加入した場合、年間26,400円
※SBI損補 平成27年12月21日現在
だいたい1万円くらいの差で、自損事故、当て逃げも補償されます。
オールリスク補償の車両保険を使わない方が得?
Aさん(男30歳)は、運転中電柱にサイドミラーをぶつけ、左ミラーを割ってしまいました。幸いにもAさんは一般車両保険に加入していたので、修理代2万円を保険で支払うことにしました。
今後のAさんの支払保険料はどうなっていくいでしょうか?
現在、Aさんは、年間36,100円の保険料を支払っています。
しかし、ミラーの修理代を支払うことで、等級が3つダウンし、来年は17等級となります。
そこで17等級場合 60,400円
その翌年
18等級で 58,530円
さらにその翌年
19等級で 43,580円2万円の保険金を請求したために、約43,000円保険料を負担になりました。
このように、修理代が少額になる場合は、保険を使わず、自費で修理代を賄ったほうが
よいことがあります。
自損事故の保険金請求をすみやかに行うために
質問1
自損事故ってなんですか?
答:自らの過失で、駐車中の車両に接触・衝突したり、ガードレール、縁石、電柱などへ車両を接触・衝突する事故です。
質問2
自損事故は、警察へ届けが必要ですか?
答:道路交通法上の道路で起こした事故は、警察への届け出が必要です。
質問3
自損事故を警察へ届けなかった場合、保険金は支払われなくなりますか?
答:警察へ届け出なかった理由書を、保険請求書と一緒に提出することとなります。
でも、保険会社としては、事故が偽装である、事故原因として飲酒・酒気帯びと疑いをもつと思われます。
まとめ
そして、エコノミー+限定Aとわずかな差額で補償を受けられることもあります。
しかし、補償を受ける保険金額によっては、次年度以降の保険料負担が大きくなることがあるので、補償を受ける保険金額と次年度以降の保険料負担の比較は必要です。
また、オールリスク型とはいえ、補償されないケースもあるので、補償される場合を熟知しておく必要があり、さらには自損事故やあらゆる事故において、警察への届け出は必須です。