原付特約(ファミリーバイク特約)
家族の原付バイクも補償できる特約なんだ!
●ファミリーバイク特約とは
原付特約(ファミリーバイク特約)とは125cc以下の原動機付自転車(または50cc以下の三輪以上の自動車)の運転中での事故に対して、相手方への損害の賠償、事故のけがの補償をする保険です。
※原動機付自転車(げんどうきつきじてんしゃ)=125cc未満のバイク
保険会社によっては「原動機付自転車に関する特約」「マイバイク特約」と様々な名称で呼ばれています。
排気量125cc以上の人はこちら 【バイク専用】の任意保険!(´・ω・`)check
※原付特約は125cc未満のバイクまでしか適用されません。
原付特約(ファミリーバイク特約)の必要性
特約加入のメリット
法律で決まっています。
しかし自賠責保険に加入しても、相手にケガに対してのみの補償のため、事故の賠償をすべてカバーしきれません。
事故を起こしてしまった場合、相手の車両の修理代は補償できないのです。
- 死亡時:3000万円
- 後遺障害:75万円~4000万円(等級による)
- 傷害:120万円まで
ファミリーバイク特約に加入していることで、
- 対物事故
- 対人事故
- 自身のケガ
に対して自動車保険並みの補償がされるのです。
【自賠責保険】と【ファミリーバイク特約】の補償比較
相手のケガ | 相手のモノ | 自分のケガ | |
---|---|---|---|
自賠責保険 | ○ | × | × |
原付特約 (ファミリーバイク特約) |
○ | ○ | △ |
選べる【人身】と【自損】の2タイプ
ファミリーバイク特約を選ぶには…
- 人身傷害保険に加入しているか?
- ファミリーバイク特約の【人身】か【自損】を選択
※私の場合バイクに乗る以上補償は充実させたいので、人身傷害保険に加入しファミリーバイク特約【人身】を選びます。
この2つ事を理解する必要があります。
ファミリーバイク特約(人身)
【人身】の特徴
- 搭乗者のケガを補償
- 人身傷害保険(任意)に加入する必要がある
- 自分に過失があっても補償される(過失割合)
※「人身傷害保険」をセットした場合に、任意でセットできます。
相手への賠償 | 対人事故 | 補償される | |
---|---|---|---|
対物事故 | 補償される | ||
自分のケガ | 相手のいない事故 | 単独事故 | 補償される(人身傷害でカバー) |
相手のいる事故 | 過失100%場合 | 補償される(人身傷害でカバー) | |
相手にも責任のある場合 |
ファミリーバイク特約(自損)
【自損】の特徴
- 自損事故の場合のみ補償
- 補償内容は【ファミリーバイク特約(人身)】と同じ
※「人身傷害保険」未加入でも利用できます。
相手への賠償 | 対人事故 | 補償される | |
---|---|---|---|
対物事故 | 補償される | ||
自分のケガ | 相手のいない事故 | 単独事故 | 補償される(定額を補償) |
相手のいる事故 | 過失100%場合 | 補償される(定額を補償) | |
相手にも責任のある場合 | ★補償されない★ ※ファミリーバイク(人身)に加入と小尾ときも補償される |
自損と人身の違い
事故の種類によって補償される時とされない時に分かれる
【ファミリーバイク特約(人身)】は事故相手のいる事故でも単独事故でも補償が適用されます。
しかし、【ファミリーバイク特約(自損)】の場合、「単独事故」又は「自身の過失が100%の事故」の場合のみ補償されます。
加入パターンとセットできる条件
ファミリーバイク特約(自損) | ファミリーバイク特約(人身) | |
---|---|---|
自動車保険に人身傷害をセットした場合 |
任意でセットできます |
任意でセットできます |
自動車保険に人身傷害をセットしない場合 |
任意でセットできます |
– |
加入パターンと補償の範囲
対人賠償 | 対物賠償 | 人身傷害 | 自損事故傷害 | |
---|---|---|---|---|
ファミリーバイク特約(人身) |
〇 |
〇 |
〇 |
人身傷害で補償 |
ファミリーバイク特約(自損) |
〇 |
〇 |
– |
〇 |
原付特約(ファミリーバイク特約)の補償内容
対人・対物賠償は、自動車保険と同じ補償
対人賠償・対物賠償は、契約している自動車保険と同じ補償額になります。
つまり自動車保険の対人賠償・対物賠償が無制限で契約していれば、
原付特約(ファミリーバイク特約)の対人賠償・対物賠償も無制限の補償となります。
自分のケガの補償は「人身傷害保険」でカバー
自分のケガは、「人身傷害あり」「人身傷害なし」から選択します。
①人身傷害なし
「人身傷害なし」タイプは、自賠責保険から補償が受けられない場合に補償します。
例えば
事故の相手がいない、単独事故や
事故の相手方には過失がない、バイク運転者の追突事故
など場合です。
②人身傷害あり
「人身傷害あり」タイプは、相手のある事故、相手がいない事故、自分の過失が大きい事故でも
過失分を含めて補償されます。
例えば事故の過失割合が相手過失70%・自分過失30%で損害が300万円のときでも、
自分の過失分30%が減額されることなく、損害300万円全額補償されます。
ただ、「人身傷害あり」のタイプは補償範囲が広いので、
「人身傷害なし」より保険料が高くなります。
家族の原付バイクも補償できる特約なんだ!
自分の車両修理代はなし
自分の車両修理代はでません。
自動車保険に車両保険をついていても、
原付特約(ファミリーバイク特約)には適用されません。
●原付特約(ファミリーバイク特約)の補償のまとめ
相手のケガ | 相手のモノ | 自分のケガ | バイクの修理代 | |
---|---|---|---|---|
人身傷害なし | ○ | ○ | ※ | × |
人身傷害あり | ○ | ○ | ○ | × |
※自賠責保険から補償が受けられない場合で、相手がいない事故や相手方に過失がない場合補償されます。
家族の範囲
- 記名被保険者の配偶者(内縁を含みます。)
- 記名被保険者または記名保険者の同居の親族
- 記名被保険者または記名被保険者の別居の未婚の子
つまり、記名保険者とその家族が125cc以下のバイクで起こした事故は全て補償されることになります。
たとえば、友人から借り125㏄以下のバイクで事故を起こしても保険の補償の対象になります。
反対に記名保険者またはその家族所有の125cc以下のバイクを知人や友人等に貸し、そのバイクで知人や友人等が事故を起こしても、補償されません。
自動車保険に本人配偶者などの「運転手限定」や「年齢条件」を付けていても、原付特約(ファミリーバイク特約)には適用されません。
例:30歳以上限定の自動車保険でも、記名保険者の未成年の子(家族)で125㏄以下のバイクなら適用されます。
1つの特約ですべての所有バイクを補償
原付バイクを5台所有していても、1つの特約はすべてのバイクが補償されます。
保険を使っても等級は下がらない
バイクで事故を起こしても原付特約(ファミリーバイク特約)を使っても
翌年の自動車保険の等級は下がりません。
まとめ
原付特約(ファミリーバイク特約)は、125cc以下のバイク事故で自賠責保険だけではカバーできない対物賠償やバイク運転手自身へのけがの補償をしてくれる保険です。
自動車保険に加入していれば、数千円でその補償が付けられ、特約を使っても自動車保険の等級が変わりません。
ご家庭に原付バイクがある場合は、ぜひとも入りたい特約ですね。