黄色ナンバーである軽自動車、いわゆる5ナンバー枠の乗用車について、自動車保険の特徴や注意点をご紹介します。
- 保険料の決まり方とは?
- 安くする方法はある?
※この記事では、「白ナンバーの自家用小型貨物車(4ナンバー)」について解説しています。
黄色の5ナンバーといえば、いわゆる軽自動車の乗用タイプが該当します。軽自動車の任意保険は、この分類(5ナンバー軽乗用車)に基づいて設計されているといってよいでしょう。
軽自動車・5ナンバー【軽乗用車】について
軽自動車・5ナンバー(軽乗用車)は、排気量660cc以下、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下という規格で定められている小型のクルマです。
この「5ナンバー」は主に乗用タイプを指していて、基本的には4人乗り。税金や保険料が安く、燃費の良さも魅力のひとつです。小回りがきくコンパクトなサイズなので、狭い道や駐車場でも運転しやすく、普段使いにはとても便利な車といえます。
通勤やお買い物など、日常のちょっとした移動にぴったり。扱いやすさと維持費の安さから、初めて車を持つ方や、家族のセカンドカーとして選ばれることも多いです。
軽自動車・5ナンバー【軽乗用車】の保険料相場
保険料について解説していきます。
1.はじめに
軽自動車は、「車両価格が安い」「燃費が良い」「自動車税や自賠責保険料も安い」など、購入や維持にかかるコストを抑えられる点が魅力です。実際、こうした経済的なメリットから、軽自動車は非常によく売れています。
軽自動車のナンバーには、「4ナンバー(貨物用)」と「5ナンバー(乗用タイプ)」がありますが、この記事では5ナンバー軽乗用車の任意保険料について詳しく見ていきます。
では、5ナンバー軽自動車の任意保険料は、本当に白ナンバーの「自家用小型乗用車(5ナンバー)」や「自家用普通乗用車(3ナンバー)」より安いのでしょうか?
2.保険料の決め手
任意保険料は、「年齢条件」「車種」「等級」など、さまざまな要素によって大きく変わってきます。
その中でも、とくに影響するのが**「形式別車両料率クラス」**という仕組みです。
この制度は、事故率などに基づいて車ごとにリスクを評価するものですが、軽自動車には適用されていません。
そのため、同じような条件であれば、軽自動車の任意保険料は比較的安くなる傾向があります。
3.見積もりをとってみました
ここでは、実際に見積もりを取った結果を見てみましょう。
見積もり条件(一部抜粋)
- 使用者:本人・配偶者限定
- 年齢条件:40歳以上補償
- 使用目的:日常・レジャー
- 免許の色:ゴールド
- 対人・対物賠償:いずれも無制限
- 人身傷害:1億円
- 弁護士特約:あり
- 等級:20等級
車種 | 区分 | 車両価格 | 任意保険料 |
---|---|---|---|
ホンダ S660(JW5) | 軽乗用車(5ナンバー) | 2,550,000円 | 61,320円 |
マツダ ロードスター(ND5RC) | 普通乗用車(3ナンバー) | 2,800,000円 | 33,650円 |
あれ?軽自動車の方が高い!?
実はこの違い、保険会社のタイプが関係しています。
- S660:代理店型保険会社(損保ジャパン)
- ロードスター:通販型保険会社(SBI損保)
■ スポーツタイプ車の保険料比較(代理店型 vs 通販型)
車種 | 区分 | 保険会社 | 車両保険(一般) | 車対車限定 | 車両保険なし |
---|---|---|---|---|---|
ホンダ S660(軽・5ナンバー) | 損保ジャパン | 61,320円 | 49,940円 | 27,150円 | |
〃 | SBI損保 | 28,390円 | 21,510円 | 12,720円 | |
マツダ ロードスター(3ナンバー) | 損保ジャパン | 80,270円 | 56,470円 | 31,250円 | |
〃 | SBI損保 | 33,650円 | 23,020円 | 13,230円 |
■ 軽自動車とコンパクトカーの比較
「軽自動車のほうが保険料が安い」とは限らない場合もあります。
車種 | 登録年月 | 区分 | 車両価格 | 保険会社 | 任意保険料 |
---|---|---|---|---|---|
ホンダ S660 | 令和3年11月 | 軽自動車(5ナンバー) | 240万円 | SBI損保 | 31,180円 |
〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 損保ジャパン | 61,360円 |
三菱 ミラージュS | 令和3年12月 | 小型車(5ナンバー) | 120万円 | SBI損保 | 28,920円 |
〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 損保ジャパン | 62,040円 |
ミラージュS(コンパクトカー)の保険料の方が、軽スポーツカーのS660よりも安い場合もあるのです。
4.軽自動車の経済的メリットを活かす任意保険の選び方
軽自動車は「自動車税が安い」「燃費が良い」など、維持費面でとても有利ですが、任意保険の選び方次第では、年間で3万円以上の差が出ることもあります。
だからこそ、保険会社やプランをしっかり比較検討することが大切です。
たとえばこんなケースも…
平日は通勤用に普通車を使い、休日は趣味でS660に乗るという方は、「セカンドカー割引(7等級からスタート)」の活用がおすすめです。
現在の保険契約をベースに、2台目を割引価格でカバーできるので、保険料を大きく抑えるチャンスになります。
まとめ
5ナンバーの軽自動車にかかる任意保険料は、保険会社や車種、加入条件によって、自家用小型乗用車(白ナンバーの5ナンバー)や自家用普通乗用車(白ナンバーの3ナンバー)より高くなることもあります。
軽自動車には、車両別料率クラスが適用されないという特徴があるため、保険料は一律ではなく、加入する保険会社や条件によって大きく変わってきます。
とはいえ、購入価格の安さや燃費性能、自動車税の低さなど、軽自動車ならではの経済的なメリットはたくさんあります。
こうしたメリットをしっかり活かすためにも、任意保険の加入先を比較検討することが大切です。
最近では、複数の保険会社から一括で見積もりを取得できる便利なサービスもありますので、自分に合った保険を見つけやすくなっています。