
新しいダイレクト型損保と老舗代理店損保、どちらがいい?
自動車保険、ソニー損保と三井住友海上のどちらを選んだらいいんだろう?
テレビCMでおなじみの「ソニー損保」は、比較的新しいダイレクト型の損害保険会社。一方、「三井住友海上」は、長い歴史と実績を持つ代理店型の大手保険会社です。
それぞれの特徴を踏まえながら、さまざまな面から比較していきましょう。
ソニー損保 VS 三井住友海上 保険料満足度は?
保険料満足度はソニー損保と三井住友海上はどちらかしら?
ランキング結果からみるとソニー損保が圧勝かな。
自動車保険選びでまず気になるのは、やはり「保険料がいくらなのか」という点ではないでしょうか。
そこで最初に、「ソニー損保」と「三井住友海上」の保険料に対する満足度をチェックしました。
三井住友海上の公式サイトには自社集計のデータがないため、公平を期して「オリコン2024年」の最新データをもとに比較しています。
保険料満足度
ソニー損保 | 74.21点 ランキング第4位 |
三井住友海上 | ランキング圏外(10位以下)のためデータなし |
●軍配はソニー損保
オリコンの「保険料満足度」では、ソニー損保が総合4位にランクイン。
一方、三井住友海上は10位以内に入っておらず、圏外という結果でした。
10位以内の保険会社にはスコアの記載がありますが、圏外の会社については具体的な数値は公表されていません。
この結果から見ると、保険料満足度ではソニー損保に軍配が上がると言えるでしょう。やはりダイレクト型は、コスト面での満足度が高い傾向にあります。
とはいえ、圏外=低評価というわけではなく、点数は僅差の可能性もあるため、一概に評価を決めつけるのは避けたいところです。
ソニー損保 VS 三井住友海上 ロードサービスの充実度は?
ロードサービス充実度って会社によって違うのかな?
ロードサービスの内容は、保険会社によって細かな違いがあるものです。
付帯しているサービスもあれば、ないものもあるので、実際に比べながら確認していきましょう。
自動車保険は、本来は万が一の事故のための備えですが、実際には車のトラブルでロードサービスを使うケースの方が多いかもしれません。
ここでは、「ソニー損保」と「三井住友海上」のロードサービスの充実度を比較してみましょう。
緊急トラブル対応の比較
- 無料レッカー
- バッテリー上がり
- キーとじ込み
- ガス欠の際のガソリン補充
- オイル漏れ、冷却水など
- パンクの際のスペアタイヤ交換
- 脱輪など車のトラブル
- 宿泊サービス
- 帰宅費用サポート
- ピックアップサポート
- ペット費用サポート
- レンタカーサポート
※情報元:ソニー損保自動車保険 三井住友海上
【無料レッカー距離と詳細】
ソニー損保 | 指定工場までは無制限、ユーザーの指定した修理工場までは150㎞まで。 契約期間中の回数制限もなし |
三井住友海上 | レッカー牽引は500㎞までOK、手配から費用までしっかりカバー。 |
バッテリー上がり
ソニー損保 | バッテリーの点検、交換、ジャンピング 契約期間中1回限定、交換の場合はバッテリーはユーザーで準備 |
三井住友海上 | バッテリーのジャンピング 契約期間中1回限定で対応 |
キーとじ込み
ソニー損保 | イモビライザーなどセキュリティ装置がない一般的なカギの開錠に限定 |
三井住友海上 | キーとじ込み時のドアの開錠 |
ガス欠の際のガソリン補充
ソニー損保 | 契約期間中1回限定、初年度はガソリン代は有料2年目更新以後はガソリン10Lまで無料に。 電気自動車の「電欠」は最寄りの充電場所への搬送のみ ※こちらも期間中1回限定 |
三井住友海上 | 契約期間中1回に限りガス欠時ガソリン代10L無料で補充対応 |
オイル漏れ、冷却水など
ソニー損保 | 対応の種類を準備できる場合に限り点検や補充を行う、冷却水も汎用のもので対応可能なら補充(オイルや冷却水の代金は実費) |
三井住友海上 | 30分以内の作業時間で対応できるサポートが可能(ただし消耗品の代金は要確認) |
パンクの際のスペアタイヤ交換
ソニー損保 | スペアタイヤ交換のみ対応、スタッドレスなどへの交換は不可、スペアがない場合はレッカー対応 |
三井住友海上 | パンクした場合の応急のスペアタイヤへの交換作業 |
脱輪など車のトラブル
ソニー損保 | 主な保管場所は対象外、2輪脱輪の場合は2輪目からは有料。ぬかるみなどのスタックの場合、自走可能な場所までのレスキュー。雪のスタックの場合、雪道仕様(スタッドレス、チェーン装着)で除雪など努力してムリだった場合のみ(自宅車庫は不可) |
三井住友海上 | 詳しい記載はなし。ただし30分程度での作業の対応はありのためその範疇なら対応あり |
宿泊サービス
ソニー損保 | ユーザー自身で手配、後日領収書を提出するなどして清算 ※ビジネスホテルランクの料金を一泊分カバー、センターに金額を相談しながら手配する、ただし飲食代などは除外 ※同乗していた人の宿泊費もカバーできる |
三井住友海上 | 搭乗者にたいしひとり1万円までの宿泊費をサポート |
帰宅費用サポート
ソニー損保 | ユーザーが手配し、立替え後日清算、レンタカーの場合は24時間を限度。最も合理的な交通手段での交通費をカバーするものとする |
三井住友海上 | 車の事故やトラブルの際の帰宅費用か当面の目的地までの費用をひとりあたり2万円までカバー(ただし1000円は自己負担) |
ペット費用サポート
ソニー損保 | ペットホテル料金、交通費等を1万円を上限に支払い、ユーザーがいったん立て替え後日清算。 同乗してなかった場合でもシッター代、ペットホテル代が延長になってしまった分を10000円を上限にカバー |
三井住友海上 | 記載なし |
●いざという時に本当に役立つサービスを選ぶべし!
ロードサービスについて各社の公式サイトを確認しましたが、三井住友海上は細かなシチュエーションに関する説明が少ない印象を受けました。比較した限りでは、「ソニー損保」のほうが全体的に手厚く、分かりやすいと感じます。
とはいえ、気になる点がある場合は、事前にコールセンターなどで確認するのがおすすめです。
私自身は、「三井住友海上」の脱輪時の対応がどうなるのか少し気になりました。先日、パンクでロードサービスを利用した際、保険会社によっては「修理キット」があれば応急修理してもらえる場合もあります。
ただ、私の場合は修理キットがなく、スペアタイヤでの対応となりました。結果的にタイヤの損傷が修理不能な箇所だったため、最終的には交換となり、修理キットの意味はあまり感じませんでした。
こうした実例も踏まえて、自分の車や使用環境に合ったロードサービスを選ぶことが大切です。
ソニー損保 VS 三井住友海上 事故対応は?
とにかく事故のときは自動車保険が頼りだわ。
そうだよね。突然の事故時の対応はとても大切だよね。
事故が起きると、誰もが動揺し、どう対応すればいいのか迷うもの。そのため、事故時に保険会社がどう対応してくれるかは、自動車保険選びの中でも特に重要なポイントです。
ここでは、「ソニー損保」と「三井住友海上」の事故対応満足度を、オリコンの2024年データをもとに比較しました。
ソニー損保 | 76.50点 ランキング第2位 |
三井住友海上 | 75.69点 ランキング第7位 |
あくまでオリコン調査での数値ですが、事故対応満足度はソニー損保のほうがやや高めでした。
とはいえ、1位から10位まではわずか1ポイント台の差しかなく、この程度の差であればほぼ同等と考えてよいでしょう。
どちらも満足度は十分に合格点。事故時も安心して任せられる保険会社といえそうです。
ソニー損保 VS 三井住友海上 特約、オプションは?
自動車保険の「特約」や「オプション」ってそんなに会社によって違いはあるのかな?
保険のどこを手厚くするかと、保険会社によって様々だからよくみて比較していこう!
自動車保険には、基本補償に加えて、ユーザーが任意で追加できる「特約」があります。
ここでは、「ソニー損保」と「三井住友海上」の特約・オプション内容を比較してみました。
- 無保険車障害特約
- 弁護士費用特約
- ファミリーバイク特約
- 全損時諸費用特約
- 車内(車外)身の回り品特約
- 個人賠償責任特約
次に両社独自で用意されている特約は以下のようになっています。
ソニー損保の特約 | |
---|---|
おりても特約 | 車で出かけた先」でのトラブルに対し、ケガをしたり携行品を破損した場合カバーできる特約 |
事故時レンタカー費用特約 | 車両保険をつけていて事故で修理中にレンタカーを借りる場合の費用をサポートする特約 |
三井住友海上の特約 | |
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重度後遺障害時追加特約 | 事故で重い障害が残った場合自宅のバリアフリー改造費用、福祉車両の購入費用など500万円まで実費で補償。職業訓練や資格取得の費用も月額で5万円まで補償。 |
ケアサポート費用特約 | 事故で入院したり付き添いが必要な場合、家事(ホームヘルパー含む)や介護、育児やペットの世話などそれぞれ1日2万円までサポート。治療方針の相談について1事故につき5万円をサポート |
搭乗者傷害(入通院/2区分)倍額払特約 | 搭乗者傷害(入通院/2区分)特約の保険金の金額を倍額にして支払ってくれるという特約 |
搭乗者傷害(死亡・後遺障害)特約 | 契約車両に乗っている時の事故でケガ、死亡した、後遺障害が残ったときに補償する特約。ベビーシッターやヘルパー専門医などの紹介ネットワークも利用できる |
差額ベッド費用特約 | 人身傷害保険の対象の事故の場合の差額ベッド費用を15000円を上限にカバー |
車両保険無過失事故特約 | 車両保険を契約していて100対0の事故で過失がないケースで、等級を下げずに補償が受けられる特約 |
新車特約 | 規定の新車の状態で車両保険に入っている場合に、事故で大きな損害を受けたとき買い替え費用をサポートする特約 |
ロードサービス費用特約 | この特約をプラスとレンタカー費用特約(事故で修理が必要な場合で車両保険を付帯しているとき、修理期間中のレンタカー費用を補償する特約)などが受けられる |
交通乗用具事故特約 | 電車やバス、飛行機や船舶、エレベーターやエスカレーターなど交通乗用具でのケガ、死亡の場合も人身傷害保険を支払う特約 |
自動車事故特約 | ほかの車と歩行中の事故など自動車事故のケガや死亡したときまたは後遺障害が残った場合、人身傷害保険金を支払う特約 |
地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約 | 地震や噴火、それらによる津波で車が全損になったとき車両保険金額を上限に最大50万円を支払う特約 |
●特約の手厚さでは「三井住友海上」に軍配!
共通する特約もありますが、注目したいのは「個人賠償責任特約」です。
ソニー損保は「1億円までの補償」に対し、三井住友海上は「無制限補償」となっており、補償内容では明らかに差があります。
さらに、提供されている特約の数も三井住友海上の方が圧倒的に多く、さまざまなユーザー層に対応できる内容となっています。この点から見ても、特約の手厚さでは三井住友海上が優位と言えるでしょう。
ソニー損保 VS 三井住友海上 割引は?
割引って、自動車保険会社によって違うのかな?
そうだね、保険会社によって割引内容もいろいろなんだよ。比べてみていこう!
先ほど保険料の満足度をチェックしましたが、その保険料を左右する大きな要素が「割引制度」です。
ここでは、「ソニー損保」と「三井住友海上」の割引内容を比較してみましょう。
両社の割引 | ソニー損保 | 三井住友海上 |
---|---|---|
インターネット割引 | 新規は10000円、継続は2000円 | 代理店型のためなし |
新車割引 | 5%引き | 適応あり、ただし割引率不記載 |
ASV割引 | 設定なし | 規定の車両で衝突被害軽減ブレーキ(AEB)仕様車の場合割引(率は不記載) |
運転者限定割引 | 限定範囲により1~7%引き | 運転者の範囲を設定によって割引はあり |
ゴールド免許割引 | 10%引き | 10%引き |
継続割引 | 1~2%引き | 設定なし |
証券不発行割引 | 500円 | 設定なし |
電気自動車割引 | 1000円 | 記載なし |
マイページ新規申込割引 | 1000円 | 記載なし |
継続時複数契約割引 | 1000円 | 記載なし |
くりこし割引 | 走らなかった分を翌年繰越し割引 | 記載なし |
1DAYマイレージ割引 | 設定なし | 1日自動車保険に加入した履歴によって割引(率などは不記載) |
長期優良契約割引 | 設定なし | 20等級で事故あり件数0の場合で1年間無事故なら1.5%割引 |
割引に関しては、ダイレクト型の中でも「ソニー損保」は制度が充実しており、かなり優位な印象です。
こうした割引の積み重ねが、最終的な保険料の差につながっているのでしょう。
シンプルな補償でよければ、「ソニー損保」はコストを抑えやすい選択肢です。
ただし、ソニー損保に自分に合った特約が見つからない場合は、より多くのシーンに対応できる特約を備えた「三井住友海上」の方が安心感があるかもしれません。
ソニー損保 VS 三井住友海上 総括!
ソニー損保と三井住友海上ってどちらがいいのかな?
そうだね
特約だけみたら、三井住友海上!割引の充実さならソニー生命かな。
この2つの自動車保険は、ある意味「双璧」といえる存在です。
シンプルでコストを重視するなら「ソニー損保」、特約の充実度で選ぶなら「三井住友海上」という印象です。
私がすすめるなら、「とりあえず保険には入りたいけれど、できるだけ出費は抑えたい」という人には「ソニー損保」。
一方で、自転車に乗ることが多い方や、地震などによる車の損害も心配という方には、「三井住友海上」の手厚い補償が安心だと思います。
どちらも事故対応の満足度は高く、安心して任せられる保険会社です。
あとは、コストを優先するのか、補償の幅を取るのか、契約する車両やライフスタイルを踏まえて、自分に合った選択をすることが大切です。
※本記事では、「ソニー損保」や「三井住友海上」を含む保険会社のランキングもあわせてご紹介しています。